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業務委託契約書の基本

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請負契約

一般的に、業務委託契約書は、民法上の請負契約か委任契約(準委任契約)かに分類されます。

また、複雑なビジネスモデルでは、これら両方が混じった混合契約の場合もあります。



請負契約とは、民法第632条に規定されている契約です。

すなわち、「当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約する」契約です。

具体的には、建設業者による建設工事請負契約、メーカーによる製造請負契約、運送業者による運送契約、ソフトウェア作成業者によるソフトウェア開発委託契約(一部委任契約が含まれることもあります。)などがあります。



請負契約の最大の特徴は、「仕事の完成」という「結果」に対する責任を負います。

つまり、結果責任を問われる、ということです。

具体的には、完成した仕事については、ミスがないようにしなければなりません。

これを、「瑕疵担保責任」といいます(民法634条)。



なお、「仕事の完成」には、多くの場合、何らかの「物」の引渡しが伴います。

ですから、その物についての所有権や危険負担の移転についての問題が伴います。

また、場合によっては、「知的財産権」の発生が伴うことがあります。

具体的には、著作権または特許権、実用新案権、意匠権、商標権などの手続きを申請し、その権利を受ける権利の発生についてです。

ですから、これらの権利の帰属、移転、実施や使用などのライセンス契約など、物よりもさらに複雑な問題が伴います。

そういう意味では、特に、ソフトウェア開発委託契約や、デザイン作成契約、執筆契約など、知的財産権そのものを取扱う契約については、知的財産権の取扱いの条項は、極めて重要な条項です。

また、直接知的財産権を取扱わない場合であっても、例えばメーカーの製造委託契約などでは、特許などの発明について、委託者側と受託者側のどちらに権利が帰属するのか、という点が重要となります。

特に、このような利害が対立する問題については、独占禁止法も関係してくるため、より注意が必要です。



委託者は、受託者に対して、仕事の完成の対価として、報酬を支払うことになります。

請負契約では、委任契約とは違って、通常、将来完成されるべき仕事の結果がある程度はっきりしていますので、多くのものは、事前に支払いの額そのものが確定しています。

また、一般的には、この報酬のなかには、費用などの実費は全て含まれます。

ただ、支払いの額が決まらない場合もあります。

これは、高度に複雑なカスタムソフトウェアの開発のように、最終的に出来上がる物が確定していない場合などです。

このような場合であっても、通常は、ある程度の対価の概算と、最終的な対価の確定の時期や手続方法などを契約書で決めておきます。



請負契約は、「仕事の完成」と「対価の支払い」という極めて単純な構造に見える契約です。

民法上の条文も、たった11条しかありません。

ところが、ビジネスでの業務委託契約としての請負契約は、それほど単純なものではありません。

ですから、業務委託契約書が必要になってきます。

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