参考文献
知的財産契約の理論と実務
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『知的財産契約の理論と実務』(大阪弁護士会知的財産法実務研究会、商事法務、2007年)は、知的財産権に関連する契約書について解説している実務書です。
編集者の大阪弁護士会は、大阪府の弁護士の加入団体です。なお、執筆者につきましては、お名前のみ記載されていますが、詳細は不明です巻頭「執筆者一覧」より)。
本書は、知的財産権に関する契約書について、幅広く解説されている書籍です。また、理論、判例、のみならず、モデル契約書とその解説も記載されています。
知的財産権が関係する契約を幅広く取り扱った書籍
本書は、知的財産権に関係する契約の大半について解説している書籍です。知的財産権が関係する契約について解説している書籍は多数ありますが、本書ほど多種多様な契約を扱ったものは、他にありません。
本書で扱われている知的財産権に関係する契約書は、共同研究開発契約、研究・技術開発委託契約、ソフトウェア開発委託契約、特許権・意匠権・商標権ライセンス契約、著作権使用許諾契約、出版権設定契約、出版許諾契約、演劇における原作利用契約、脚本執筆・利用契約、音楽利用契約、出演契約、映画制作契約、映画における原作使用契約、脚本家契約、音楽使用契約、監督契約、映画制作資金調達契約(匿名組合契約)、配給契約、興行契約、ビデオ化契約、キャラクター商品化権使用許諾契約、パブリシティに関する商品化権利用許諾契約についての契約書です。
上記のとおり、本書では、知的財産権に関する契約のほとんどについて扱われています。また、本書では、これらの契約の法律理論・判例の解説のみならず、モデル契約書とその解説も記載されています。その意味では、非常に実用性が高いといえます。これらの点から、本書は、知的財産権についての辞書的実務書として使用できる良書といえます。
なお、本書では、先述の契約の解説の他にも、職務発明・職務著作についての解説がなされています。この部分は、かなりの紙面が割かれて解説されています。これは、これらの職務発明・職務著作について取扱いが、それだけ重要であることを意味します。本書は、職務発明・職務著作の社内規定・制度の整備の参考にもなります。
知的財産契約は本書と個々の契約の専門書で対応する
先述のように、本書では、かなりの種類の知的財産権の契約について解説がなされています。このため、ページ数も800ページを超えています。また、これだけの量の契約について扱っているにもかかわらず、内容は非常に充実しています。
しかしながら、内容の表現などは、簡単なものではなく、初学者に方にとっては、難解なものといえます。これは、ページ数の都合上、やむを得ないものと思われます。このため、初学者の方は、少なくとも、契約実務についての入門書と知的財産権についての入門書をご覧になった上で読み進めることをお勧めします。
また、個々の契約の解説については、非常に充実していますが、それぞれの契約の専門書に比べると、見劣りする箇所もあります。このため、本書は、先述のとおり、辞書的に使用し、本書に加えて、個々の契約の専門書を使用することをお勧めいたします。
なお、2009年10月現在、書店やWeb上でも、新品の本書の在庫は、少なくなっているようです。重版や改訂があるのかもしれませんが、本書に限らず、この手の実務書は、在庫が少なくなると入手しづらくなる傾向があります。ですから、必要としている方は、できるだけ早めに購入なさることをお勧めします。
お勧めの関連書籍
- (社)情報サービス産業協会法的問題委員会契約部会『新しいソフトウェア開発委託取引の契約と実務』商事法務;2002年
- 特許庁『工業所有権法(産業財産権法)逐条解説[第18版]』社団法人発明協会;2010年(平成22年)
- 荒竹純一『ビジネス著作権法』産経新聞出版;2006年
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